9月17日【モノレール開業記念日】羽田と都心を繋いだ“空中の道”の始まり

こんにちは!毎日更新「今日は何の日コーナー」へようこそ。
本日9月17日は、モノレール開業記念日です。
もしあなたが飛行機を使うことがあるなら、このモノレールに乗ったことがあるかもしれません。
浜松町から羽田空港まで、空を舞うように進むこの線路は、ただの交通手段以上の意味があります。
この記事を読み終えるころには、「モノレールってちょっとかっこいい存在」だと思えるはず。
由来と歴史:なぜ9月17日が「モノレール開業記念日」なのか?
東京オリンピックのインフラとして始まった
1964年(昭和39年)――
東京で開催される第18回夏季オリンピックを目前に控え、首都の交通インフラは大きな課題を抱えていました。
その1つが、「羽田空港と都心をどう繋ぐか?」という問題。
当時、羽田空港へのアクセスはバスやタクシーが主流で、
交通渋滞や所要時間の不確定さが大きなネックになっていたのです。
そんな中で構想されたのが、“空中を走る鉄道”=モノレールでした。
日本初の都市型モノレール、誕生
そして1964年9月17日、東京モノレール羽田線が、
浜松町駅〜羽田空港(当時は「羽田駅」)間で正式に営業開始!
これが、日本で初めての本格的な旅客用モノレール路線となり、
同時に「モノレール開業記念日」が制定されたのです。
この日付は、日本の都市交通が“地上”から“空中”へと次のステージに進んだ日とも言えます。
世界的にも先進的だった!
驚くべきことに、当時のモノレール導入は世界的にもかなり先進的でした。
- 使用されたのはドイツのAlweg(アルヴェーグ)方式
→ 支柱の上をまたいで車両が走る「跨座式モノレール」 - 湾岸部や運河をまたぐ構造にも対応でき、都市にやさしい交通設計として注目されました。
- 一部の専門家からは「未来の交通手段」として期待されたほど!
つまり、モノレールは日本の技術革新と都市計画の象徴でもあったのです。
建設は困難の連続だった
実はこの路線、開業までの道のりは決して平坦ではありませんでした。
- 湾岸部に高架構造を築くための地盤整備
- 騒音対策・振動対策の徹底(住宅地や産業地域を通過)
- 当時の建築基準法・鉄道法における“未整備の分野”だったモノレール特有の設計問題
これらを一つ一つクリアして、
「空港アクセスの未来型鉄道」が完成したのです。
なぜ記念日として残ったのか?
- 日本初の都市型モノレールであり、技術的にも画期的だった
- 首都東京の大動脈を支える公共交通として重要な意義があった
- そして、1964年の東京オリンピックと共に、世界に日本の都市交通をアピールする象徴的な存在となった
こうした背景を持つことから、9月17日は「モノレール開業記念日(モノレールの日)」として登録され、現在に至っています。
まさに“空港と都市をつなぐ架け橋”のスタート地点
今では当たり前に感じる空港アクセスモノレールも、
その始まりは「世界初に近い挑戦」の連続でした。
この9月17日は、そうした日本の都市設計・交通の歴史を切り拓いた日なんです。

ちょこっと豆知識:モノレールの“へぇ〜”な話
【1】モノレールにも“種類”がある!
実は「モノレール」と一言で言っても、
構造には大きく分けて2種類あります。
- 跨座式(こざしき):
→ 東京モノレールのように、車体がレールを“またいで”走行。
支柱の上に一本のレールを設置し、その上にまたがる形。 - 懸垂式(けんすいしき):
→ レールにぶら下がる形で走るタイプ(例:千葉都市モノレール)。
まるで空中ブランコのような見た目!
「モノレール=宙に浮いてる電車」と思ってる人も多いけど、
実は走り方にも違いがあるんですね。
【2】羽田モノレールは“世界最長の営業年数”を誇る!?
東京モノレール羽田線は、1964年開業から現在まで約60年間運行を継続中。
これは、旅客用モノレールとしては世界最長クラスの営業期間!
- “世界初”の旅客モノレールであり、
- “世界で最も長く使われている”現役路線でもある
…というのは、実はかなり誇らしい事実なんです🇯🇵
【3】東京モノレールは「インバウンド人気」も高い!
羽田空港の国際化が進む中、
東京モノレールは「外国人が最初に乗る日本の電車」になることも多い路線。
- 車窓から東京湾の景色が見える
- 電車好きの外国人観光客にとっても“珍しい存在”
- アナウンスや案内が多言語対応で安心
海外ファンの中には、“モノレールに乗ること自体が目的”という人もいるとか!
【4】開業当初、モノレールは「高級路線」だった⁉
1964年当時、東京モノレールの運賃は大人250円、小児130円。
これは当時の物価水準からすると、けっこう高かった!
- タクシーの初乗り料金が120円ほど
- 山手線の初乗りが10円台
それに比べて250円という金額は、“ちょっと贅沢な交通機関”というイメージでした。
【5】「空を走る列車」は、実は“観光資源”にもなっている!
羽田空港からモノレールに乗ると、
- 東京湾の景色
- レインボーブリッジ
- コンテナ港や高層ビル群
など、“東京らしい風景”が車窓から楽しめる。
そのため「東京の玄関口でプチ観光できる」として、
モノレールを好んで使う旅行者も少なくありません。
“移動”が“思い出”になる乗り物――それがモノレールの魅力です。
まとめ:空を駆ける鉄道が描いた、東京の未来図
9月17日は、日本初の旅客用モノレールが開業した記念日。
東京オリンピックを前に、羽田空港と都心をつなぐために生まれたこの“空中の路線”は、
ただの移動手段ではありませんでした。
それは、
- 世界に先駆けた都市交通の実験であり、
- インフラ技術の進化であり、
- 日本の“おもてなし”の第一歩でもありました。
そして今もなお、
東京モノレールは1日に何万人もの人を運び続けながら、60年にわたって進化し続けています。
私たちが何気なく乗っているその一両にも、
未来を見据えて作られた先人たちの知恵と挑戦の足跡が息づいているのです。
今日モノレールに乗る予定がある方は、
ちょっとだけ目線を上げて、
「空を走る鉄道」のすごさに思いを馳せてみてください。
明日も、きっと新しい“へぇ〜”が見つかります。
「今日は何の日」、またお楽しみに!